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2005.08.04

成果主義は年功序列より勝るのか?

(2005/8/5増補)
「成果主義もITマネジメントもモノマネでは役に立たない」
高橋伸夫教授(05/08/03 nikkeibp SPECIAL)
http://premium.nikkeibp.co.jp/itm/int/03/

これこれ。成果主義の優位性の実態の話、判りやすくまとまっていておもしろい記事でした。
そのせいかBP内でもアクセスランキングで1位になっていたほど。
成果主義の瓦解は各種報道で数年前から聞いていましたが、それでも企業は成果主義に固執したがっている印象があります。
ウチの会社も部分的に取り入れてるし。しかしそこでの評価がやはり疑問。対価とか金額は気にならなくて、自分がどう評価されているのかがチャレンジシートに表れていないし上司もシートがあるからって把握できている感じがしないのですよね。
やめないのかなぁこの制度。まぁ完全成果方式じゃないのでまだ許容範囲内ですが。

今回の高橋教授(東京大学大学院経済学研究科経済学部)の話で印象に残ったものをピックアップすると…

■「金」で報いるのが成果主義「次の仕事」で報いるのが日本型年功制

成果主義での成果を評価って、金の大小しかないのが逆につまらない感じがしています。ドライな感じ。
上司と面談で○×で成果を話し合う姿は対話重視なようで、互いの間には○×な繋がりしかない。
そもそも就職ってのは給与額よりは仕事内容で決める人生の重要イベントなのに、払う側が額の大小ばかりを考えるのに乖離が。
そういう漠然とした違和感をこのコラムで解明できました。
成果主義が導入されると、社員は最初に自分で思っていたよりも少し多めに給料をもらうので少しだけ満足します。「成果主義、なかなかいいじゃないか」
そうそう!ウチの会社もボーナスは最初は上がったんですよ。仕事内容&成果は一切変わらないのに。
これが朝三暮四な釣り餌作戦ならば、賃金総額は負担増になりますよね?
そのせいか数年後査定が厳しくなって成績自体が低くなってしまいました。払いすぎたので全体に抑制かけたのなら、結局これって成果主義よりも会社の都合胸三寸と従来と変わらないじゃんと思っています。
私は凄い成果は何も出してないので(笑)、ちゃんとした成果主義として機能して無くても困りませんが。


■「日本型年功制」の報酬は「次の仕事」

面談&評価の先にある結果としてボーナスではなくて仕事が喜ばれるのには同意です。
そして日本型年功は年功序列金額でないという事実。同じ年齢でも平社員から取締役まで業績に応じて出世差があり給与も違う。頑張っても報われないわけじゃない。どうしても出世できないのは会社自体が見る目が無いだけであって制度のせいじゃない。
成功報酬型だと会社が人件費が浮くというのもヘンな話だと思っていましたが、コラムでそのカラクリにも追求が。
人をよりカネで評価するならすごく貢献した人にはすごく払う必要があるはず。それを役員の高級車とかのためにやはり控除するわけで、すごく活躍するほど控除が大きくて損している。
企業の税金が儲かるほど余計に持っていかれるのと同じで、本当に成果に見合った報酬なのか怪しいところです。
それに、仕事できてない人にもそれなりの基本給が出るという社会保障性がモチベーションに繋がります。これはその人の性格や好みによるだろうけども、私は頑張った分に比例した高給は我慢するので不調のときにもそれなりの手当てが欲しいなと思うクチです。だから自営業でなく会社員になったわけで。
すごい成果を100%享受する究極は自分で起業すること。会社にいるかぎり組織に搾取されます。
自分の頑張った分の報酬欲しいなら、その会社員は自営業になればよかったのに。というかスピンアウトしちゃいますよね。
だから企業は、自営業な場合よりも高報酬を与えきれないと退社されちゃうわけで、そんな額は中間費のある会社なら絶対無理。だから金額で報いるのには無理がそもそもあると思います。
そんな起業退社を引きとめ、特許料で売上のわずか数%とかのプラスボーナスぐらいでも居残ってくれるような引止めの最たるは「居心地のよさ」が一番だと思うのです。
大ヒットでの儲けが自分に還元せずに自社ビルや同僚の給与に回ってOKと思わせる居心地。
そういうガバナンスの差が日亜と島津にあったわけです。
参考:2004.10.19 フェロー田中さんが韓国学会で話題の人に
http://ntd.way-nifty.com/blog/2004/10/post_11.html


■評価の点数よりも「分かってくれている」という思いが重要

上司や先輩のために支援する意欲はやはりその人の人柄に拠るところが大きいです。
金よりも人柄が部下を束ねる力になるはず。
あまり会ってないかなり上の上司から私のことを知っているふうに話かけられることがあると、それが上司の部下掌握の作戦だったとしてもやはり嬉しいものです。


私の実感としての一番の成果主義でなじまないところは、
社内にいろんな職種があるのをどう仕事内容で○×評価&数値化で統一判定できるのかということ。
サポート業務ではトラブル起きないように気配りしても平穏で地味だから発明なんかより評価低い。だけどトラブルがあればマイナス査定。
成果が出にくい新分野な研究開発で成果が出なかったら、研究費浪費でマイナス査定にするのか、イーブンなのか?
仕様書がある開発で仕様書どおりに作るとプラス評価は過剰なのか?所詮予定通りなのだから。
しかしそれではたくさんボーナスがもらえる成果って何すればいいの?となる。
わざと小さな目標を立てて達成率を高めるとボーナスがあがるのか?
などなど。
まぁ成果主義システムも理不尽な査定にならないような仕掛けや基準がちゃんとあるのだけど、私の性格には合わないかなあと。

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