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2006.02.17

新聞謹告:GISは伊予エンジニアリングの特許だった?

(2006/2/17追記)
知財判決をみると、特許無効の申し立てはあったようですね。超次元空間情報技術株式会社というところが。
それで一旦無効になったが伊予が異議申し立てして、やっぱり有効となっている。
無効を訴えた側が「定義が曖昧」という表現不備で攻めたため、反論で「良く読めば説明はちゃんとある」とされて無効の訴えが退けられたもよう。(H17.7.19)
あと、却下された判決では、GPS系の移動体追跡なGIS。特許を認めてくれないなんて嫌だとここでも異議申し立てしたが(伊予が特許庁を訴えた)、
「既存データベースに記憶されている文字情報を用いて,その文字情報を,対象物の座標情報に対応させて付与した管理コードにより対応付けて登録するようにすることは,当業者が容易に考えるものであるといわなければならない」
という理由で知財も退けた。(H17.10.13)
知財判決データベース→

「容易に考えられる」理由で移動体GIS特許がだめなら、既存の特許も同じ理由で無効になりそうなんですけどね。
伊予は他のGISと違う要は「GISから既存データベースを呼び出して利用するので、既存DBの有効利用ができるところ。他のはGIS本体にDBが付いていてGISに依存した形態だ」と繰り返し主張してました>判決文読むに
既存DBとGISを繋げるためにGISに『管理コード』をつけるのが要で、他はこの工程が無いと言っています。
じゃあ
先日の謹告の「多数特許侵害が見受けられる」では、インポートしてGISに取り込むスタイルだと抵触しないし、GISにしか解釈できない専用データ形式でも抵触しない、外部にデータを取りに行く機構が特許ということか。
外部ファイルを読むにはGIS側にインデックスなキーが必要で、こういう関連付けはGISに限らずMS-Accessのテーブル間だってやってるしODBCドライバで外部データにもアクセスできる。
そんな思想が、GIS限定で特許になるというのがわからないなぁ…


(2006/2/16)
伊予エンジニアリングの特許 MAPIN 
なにやら今日2/16日経産業新聞囲み枠で『謹告』を出している企業があります。
出稿は愛媛県松山市の伊予エンジニアリングという会社で、内容は
「最近当社の特許を侵害しているGISのシステムが多く見受けられるので警告しておきますね」というもの。
その特許とはMAPIN(マップイン)というGISアプリで、特長特許として以下のような「発明」があるという
http://www.iyoeng.co.jp/patent.html
1*画像(地図や設計図)の任意の位置座標それぞれにデータを関連付ける
2*データを登録するときに文字を付加、その文字列を検索キーワードにして呼び出せる
3*関連付ける先は既存のデータベースそのまま、既存資産が有効活用できる
4*画像と文字を合成できる

これらってこの会社が日本初で発明した画期的なアイデアだったの?
1番はクリッカブルマップでGISでないWEB&html黎明期からあったし
2番はメタファイルを蓄積して目次となるクリアリングハウスであり、GISの根幹
3番は主題図と呼ばれる地図上に結果値や統計をグラフとかビジュアルに表示する機能はGISの基本であり、単純に加工無しにデータが表示される時代は終わってるくらい
4番はレイヤーの概念では当然の機能でGISでなくてもWORDだって画像の上に文字を重ねられる時代

とまあ、これらの特許を取得しており、そういう機能を持っている他社GISは特許侵害であり、そういう侵害製品を使うエンドユーザもいかがなものか、
という謹告を新聞に掲載しているわけです。
確かにその「発明」は特許を取得してるようですが、これらの機能はGISでは当たり前というか、特に現行の高性能な「統合型GIS」には必携機能。
今どき地図を表示するだけでは仕様不足であり、地図でないデータとの連携、データを円グラフや棒グラフで主題図として可視化、画像の上に文字を重ね表示、データ登録時にはメタデータを付加してインデックス化は当たり前中の当たり前な機能。
それが四国の会社の特許だったとはねぇ…知りませんでした(苦笑)。
この特許に抵触しないのは、呼び出す情報が音声のときぐらい?(やたら文字情報を強調しているので)

まぁ、こういう特許が成立するのを見逃していたGIS他社も問題がある気もしますが、実は有名各GIS会社は伊予の発明にインスパイアされて&ライセンスを受けて今の統合型GISを開発しており、見逃しでなく、その発明提供にむしろ感謝してるのだろうか…。

この前の一太郎のアイコン特許は裁判で無効却下されましたが、
今回の謹告は、明らかに世の中の競合GISプログラムへの宣戦布告。
『当社のMAPINに類似した他社のシステムが多数見受けられます。関係各位、特に金融・行政関係者のご配慮をお願い申し上げます』で締めくくられており、
エンドユーザ、特に公的機関ユーザをまず揺さぶることで納入業者を間接的に…という典型的ないやーな感じな攻撃手法です。
(似たような手法で、日立のプロセッサが侵害してるという理由でそれ搭載のドリームキャストのほうを輸入差し止めさせた半導体メーカーがありましたっけ)

さて、この特許が有名GIS会社に既にどれくらいライセンスされているのか。
あまりされてないなら大手が共同で反撃に出るのでしょうが…
やっぱり一番に思うのは『特許庁はなんでこういうアイデアでも特許を認めるのかよ…』でしょうか。
そして二番目に、特許を盾にするにもこのやり方は『感じ悪っ!』というイメージ。

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