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2010.05.17

宇宙の始まりに挑むハッブル宇宙望遠鏡

宇宙のテレビ番組とか天文ニュースとか。

■BS朝日で『BBC地球伝説』 2012年2月17日追記
NASA・宇宙への挑戦(4回シリーズ)を観ました。
宇宙そこは最後のフロンティア...と言いたくなるくらいの飽くなき探究心の向く先。
事故も乗り越えて、さらに遠くを目指すもの。ですね。

ハッブルのところで新たに知ったとこだけメモ
・シャトルの事故でハッブルの打ち上げも延期。その間倉庫に何年も保管。
 封印期間があったとはもったいない。
・宇宙空間での修理では、不要で取り外したものは放出廃棄。
 太陽電池パネルとかシャトル作業員がそっと手を離すと羽ばたくように飛んでいった。
 空気がないのに(笑)。あとは引力で大気圏突入するのみ。
NASA・宇宙への挑戦


■ハッブル宇宙望遠鏡の紹介・NHK 2010/04
NHKスペシャルの再放送見ました。おもしろかったです
『宇宙の始まりに挑む』

仕様:ハッブル
・打ち上げから20年、120億光年先を観測できる
・時速2万8千kmで地球を超高速で回っている
・シャトル墜落と予算削減から廃棄落下されようとしたところ世論大反対で撤回
・宇宙ステーションから200kmも上に離れた軌道のため有人作業で避難場所がない危険な場所なのも修理敬遠された理由のひとつ
・2009年5月に5日間かけ改修しデジタル性能にて40倍の観測性能アップ
・イリングワース博士が設計し観測利用中

成果:131億光年先の天体(若い6億年ごろの天体)
・2010年1月に131億光年先の天体を ろ座 の深宇宙領域で発見
・20個以上同時に発見
・観測では赤い天体だが遠くて膨張の赤方偏移のため。実際は青い(若い)銀河
・腕や渦の無いいびつな形状の銀河。統廃合を繰り返して今の渦巻き銀河に進化する
・イリングワース博士は次は132億光年先天体の候補を見つけている
 (観測データがあまりにもぼやけているため確定が難しいようだ)

次世代機『ジェームズウェッブ望遠鏡』
・2014年打ち上げ予定の宇宙望遠鏡が製造中
・口径はハッブルの約三倍、6.5m、六角形鏡の張り合わせ

今回の放送では、改修の様子の映像が見られたのが有意義。
大きなカメラを無重量だから宇宙飛行士が持ち上げてるのがおもしろい。
遠い銀河の探し方は、赤方偏移で遠いほど赤くなるのでその程度の差で赤色フィルタをつくり
131億光年フィルタに映らず、132億光年フィルタにだけ映る天体があれば、
それは131億光年以上離れていることになるという方法で探した。

もともと誕生6億年は観測できなかったので、その暗黒時代をビックバンから理論で想像したのは
東京大学の吉田直樹准教授。
2008年8月に論文が掲載された、誕生間もない銀河(ファーストスター)はここでも青色でいびつな緩い集合形状であるとの計算結果。
観測が現在から遡って探究するのに対し、理論はビックバンからのアプローチ。
このコンピュータ計算には7年もかかったそうで。大学教授は年単位で成果を求められるのでこんな時間のかかる研究はなかなかやり遂げるのは大変だったことでしょう。

ハッブルの管制センターに映し出されたスケジュールでは、どの時間にどの方向に向けてどう観測するかびっちり予約されていて忙しそうでした。
20100517 20100516


■暗黒星雲じゃなくて宇宙の黒い穴だった? 2010/5/17

欧州宇宙機関(ESA)は、大量のチリやガスが集まって背後の天体の光をさえぎる「暗黒星雲」と考えられていた黒い天体の一つが、実はからっぽの「宇宙の『穴』」だとわかったと発表した。
 この天体は地球から1500光年離れた星雲「NGC1999」の一部。白っぽい色の星雲の中で
真っ黒に見える部分で、ESAのハーシェル赤外線宇宙望遠鏡と地上の望遠鏡で詳しく観測したら、
何もない領域と判明した。チリやガスは、誕生したばかりの付近の星が噴き出すジェットで吹き飛ば
されたらしい。
 この「穴」は、重力が強くなって光さえ抜け出せなくなった天体「ブラックホール(黒い穴)」とは別物。ブラックホールは銀河の中心などにあることがわかっている。暗黒星雲としては、NGC1999と同じオリオン座にあり、馬の頭の形のように見える「馬頭星雲」が有名だ。
 口径3.5メートルの反射鏡を持つハーシェルは現時点で最大の宇宙望遠鏡。昨年5月に打ち上げられ、赤外線観測に使う冷却剤を使い切る2012~13年ごろまで運用される予定だ。

asahi.com 2010年5月17日

http://www.esa.int/export/esaCP/SEMFEAKPO8G_index_1.html
一般的に天空は星がまんべんなく散らばっているので、黒い無星のエリアがあれば、
それは暗黒星雲のガスやチリが遮っているからとされており、
南天の石炭袋もそういうもので、よく観測すると後方の星達により淡く光がある。
ところが今回の観測結果では、黒いのは本当に何もない(ガスが薄い)もので
吹き飛ばされたせいでそうなっているのだろう、とのこと。
本物の黒い穴だったわけです。

 「あ、あすこ石炭袋だよ。そらの孔だよ」
 カムパネルラが少しそっちを避けるようにしながら
 天の川のひととこを指さしました。
 ジョバンニはそっちを見て、まるでぎくっとしてしまいました。
 天の川の一とこに大きなまっくらな孔が、どおんとあいているのです。
 その底がどれほど深いか、その奥に何があるか、
 いくら眼をこすってのぞいてもなんにも見えず、
 ただ眼がしんしんと痛むのでした。
 銀河鉄道の夜(宮沢賢治)

今なら彼らの怖がる気持ちがわかる気がします。
天に空いた深い黒いその穴に。
ちなみに、運用期限が報道されてますが、
赤外線観測で機器を冷やすガスは減る一方なのでガス欠が活動寿命になるとか。
機器は壊れてないだろうにもったいない。
しかし真空の宇宙空間では寒いようで太陽熱の光では熱く、
その熱さは真空のために放熱が難しいのです。
20100514

■96億光年の赤い銀河団を発見 2010/5/10

東京大と京都大などの国際研究チームは10日、米ハワイ島のすばる望遠鏡と欧州の
天文衛星の観測データから、これまでで最も遠い地球から96億光年離れた銀河団を
発見したと発表した。これまで観測された最も遠いものは92億光年。
チームはまず、すばる望遠鏡の観測で、くじら座の方角に遠い銀河団候補があるのを発見。
同じ領域を観測した欧州宇宙機関のエックス線天文衛星「ニュートン」のデータで
銀河団であることを確かめた。さらに、個々の銀河をすばるの近赤外線装置で観測し、
96億光年かなたにあることが分かったという。
チームの田中賢幸・東京大特任研究員によると、観測された光が放たれた96億年前には、
すでに銀河の成長が止まっていたとみられ、田中氏は「宇宙誕生後、いつ、どのように
銀河の成長が止まったのか調べるため、もっと遠い銀河団を探したい」と話している。

*+*+ 産経ニュース 2010/05/10[23:08:29] +*+*

東京大学:見えない光で発見!96億年前の巨大銀河の集団 --田中賢幸特任研究員--
http://www.ipmu.jp/ja/node/712

スレでも指摘ありましたが、ハッブルが131億年前の銀河を発見してるのに、
96億光年が今まで観測されてなかった??「銀河団」が、でしょうか??
このニュースのポイントは、96億年前の銀河団は赤かった=年老いている、ことであり
もっと前の時代で銀河団は形成済みだったらしいということ。
私なんかは、6億年とか長い時間が経ったからって、チリがあつまって星ができるとか
想像できないものです(笑)。
だってチリやガスは何年経とうがチリのままではないかと思ってしまう。
ただの水たまりも30億年とか放置すれば生命が出てくるのか?(笑)。
宇宙とか時間とか不思議です。
20100515

136億年先を観測できないということは、この宇宙は光よりも速く膨張していたこと。
光より遅いなら136億年前の光も地球で簡単に観測できたことでしょう。
131億より先はお互いに離れるめっちゃ速度で進行するので
光すらもなかなか地球に届きにくい、と。
不思議と言うか難しいというか。でもおもしろい。

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