長崎の精霊流し
(2006/8/25)
戦後61年、反戦や核廃絶の声。その強さと繰り返しに対し最近慣れというか飽きを感じると言ったら怒られますかね…
劇団東演『いちゃりば兄弟』感想と長崎
(2004/7/26)
この度の豪雨水害で新潟福井の夏祭りはいろいろ中止になっているとのこと。
祭りは毎年欠かさず長い間開催してきたものだったが、さすがに延期ではなく中止にするのだとか。
残念ですが仕方の無いことでしょう。
開催するには趣旨が現状に合わない、そんな余裕は無い、と妥当性のあるものです。災害が起きたら中止するもの。
そんな中、きっと中止にはならないだろう行事が長崎にあります。
お盆の『精霊流し』。
今となっては派手な曳き船に花火の列に観光客が見物に来る夏の長崎の風物詩ですが、もとはこれはお盆の行事なのでフェスティバルやカーニバルではない。
何か災害が起きても、派手さとか観光協会や自治体の主導がなくても必ず毎年行われるだろうと思います。
先祖の霊をなぐさめるのに休みはないですから。
さだまさし『精霊流し』にあるような、静かでゆっくりとした流れの中で…というのが私は好きです。
精霊流しの端緒由来ははっきりしないようですが、それだけ長い歴史があるようです。
そしてたぶん一度も中止になっていない。
長崎にとっては最悪の年になった原爆投下の年、8月9日に焼け野原になってしまいました。
そんな数日後のお盆にも、汚れきった長崎港に精霊船たちが流されたそうです。
長崎の街は何も無く、真っ暗な夜の岸壁に灯る小さなあかりたち。物資も乏しい中に、ろうそくとか供物を集め寄って…。
それどころじゃない、よりも、そういう時だからこその鎮魂。
今年の夏もまたあの鐘(しょう)の音が響きわたる…
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